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6.優先すべきスキルはこれ!人材に何をどのくらい求めるのか?

2015.04.20

6.優先すべきスキルはこれ!人材に何をどのくらい求めるのか?

企業が求めるスキルを持つ学生を採用するのが、人事の基本だ。しかし、あれもこれもと求めていると完璧主義に陥りがちで、そこにはある程度の優先順位設定と取捨選択も必要となる。では、何を優先すれば良いのか?そのヒントとなるデータを紹介し、考察する。

企業が求めるスキルの断トツ1位「コミュニケーション能力」

今も昔も、企業が求めるスキルの断トツ1位は「コミュニケーション能力」だ。日本経済団体連合会(経団連)が発表した同協会会員企業へのアンケート結果を見ても8年連続の1位となっており、約8割を占めている。それに次いで主体性(62.1%)、協調性(55.0%)などが上位を占めており、これらを総合すると自分をしっかりと持っているものの周囲の人たちとも円滑にコミュニケーションを図れる人材が理想ということになる。

中途採用になると求めるスキルの勢力図が一変

先ほどのデータは新卒採用のものだが、中途採用に目を向けてみるとランキングの勢力図が一変する。転職情報サービス大手の株式会社インテリジェンスが行った調査結果が盛り込まれた「ホンネの転職白書」によると、中途採用の場合の優先スキルは「職務経験」が1位、その次に「スキル」「熱意、ポテンシャル」が続く。

職務経験とスキルは一体となるものだけに、中途採用では即戦力となる能力を強く求めていることが分かる。同調査では「コミュニケーション能力」という言葉が出てこないため、スキルやポテンシャルの一部であると見なされていると考えられる。

妥協できる点、妥協できない点を明確にする

こうした各種のデータは、どれを見ても同様の結果が出ているため、採用活動における標準だと考えて良いだろう。後は、その中で何を優先するのかを決めるのかが各々の企業に委ねられている。

組織としての協調性を優先するのか、個人的な能力を優先するのか、即戦力としての能力や資格などを優先するのか、などなど。忘れてはならないのが、優先する点を決めることは同時に劣後する点が自動的に決まることだ。何かを優先すれば、それ以外は優先されない、つまり劣後されることを認識して妥協する必要がある。「この点に優れているのだから、この点はある程度目をつぶろう」を考えられるかどうかが、長い目で見た採用活動の成否を決めるのだ。

この記事のまとめ
この記事のまとめ

採用側が人材に求める能力を分類、整理するといくつかのポイントに集約される。後はその中でどれを優先するかが各々の企業の価値観だ。優先する点がある一方で優先されない点を妥協することが、長い目で見ると採用活動を成功に導く。